正常に機能していないから?蠕動運動について

蠕動運動(ぜんどう)とは、腸内で肛門の方に送り出す運動のことです。この蠕動運動はかならずしも正常に機能しません。様々な要因でこの運動が弱まることもあるのです。

ストレスを与えることでもこの蠕動運動が弱まったりしてしまうのです。つまり、便秘の多くの原因はこの蠕動運動が正常に機能していない為に起こっているのです。

便秘を解消するためにはこの蠕動運動を正常に戻すという作業であることが多いのです。蠕動運動が弱まれば送り出す力が低下しているのですからそれだけ腸内に便が長時間留まる事になります。

便のなかには有害物質など人体に好ましくないものも含まれています。当然、そんなものが体内に長時間あれば様々な病気の原因にもなりかねないのです。

薬などで強制的に排出する方法もありますが、本来はこの蠕動運動を自分の力で正常に持っていかなければなりません

また、逆に蠕動運動が活発すぎて起こるトラブルもあります。バランス良くしていくことが重要なのです。

便秘に関する説明では必ず出てくるキーワードでもありますのでしっかりと知識として入れておきましょう。

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腸の蠕動運動とは?

便秘になる原因の1つに腸の蠕動運動が弱いということがあります。食事が食道から胃に流れ、それが腸に下りてくると腸は蠕動運動という小刻みな運動をしながら、食べたものを下に送ります。しかしこの蠕動運動が弱い人は腸の途中で溜まってしまいます

またその後も食道から胃を通って食べ物がまた下りてきて、溜まったところに重なって溜まるという状態になります。

もちろんその重さで少しは下っていきますが、大腸では便が溜まってしまうリスクも高まります。また腸の働きが悪いときには、胃の働きも連動して悪くなることもあるとのこと。

また、腸の蠕動運動が低下する原因の多くは加齢や運動不足、腹筋力不足などと言われています

そのため高齢者の便秘は、殆ど腸の蠕動運動が弱くなったことが原因です。他にも腹筋力の弱い女性には多いと言われています。

そのため腸の蠕動運動を活発にするためには運動はおすすめですが、過度な運動では逆に体が疲労して逆効果になることも。そのため適度に腹筋を使うような運動がいいでしょう。

荒療治ですが、便秘したときにお腹をげんこつでたたく人がいます。それによって腸を刺激して蠕動運動を促進させるというものですが、もちろんこの方法はあまりおすすめできる方法ではありません。

しかしそれほど、腸を刺激して蠕動運動を活発にすると便秘は解消されるということなのです。そのため体をゴロンゴロンするだけでも、お腹の中の腸を刺激することができ便秘解消につながります。

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腸の蠕動運動と副交感神経と交感神経の関係

腸の蠕動運動が弱くなることで便秘になりますが、なぜ腸の蠕動運動が弱くなるのでしょう。一つには運動不足や筋力不足によるものとも言われています。

そのため加齢によって起こる便秘の多くは蠕動運動の不足が影響していると言われています。しかしそれだけではなく、副交感神経と交感神経のバランスとも深く関係していると言われているのです。

特に腸の蠕動運動と直接かかわっているのが副交感神経です。交感神経とのバランスが乱れていると副交感神経の働きは低下していきます。

それによって蠕動運動も活発に動かなくなるため、蠕動運動は微弱となり便秘にもなりやすくなるのです。

自律神経の乱れが副交感神経の低下につながりますが、正常になることで副交感神経の働きが高まれば蠕動運動も活発になり、便意を感じるようになって便秘解消に向うようになります

また自律神経のバランスが乱れる理由としてストレスだけでなく、毎日の生活リズムがとても重要です。

そのため生活のリズムを体内時計がきちんと整うように、規則正しい生活を続けるようにしましょう。

副交感神経は静かにしているときや、寝ているときに働いてくれますが、アセチルコリンという神経伝達物質が作用すると言われています。

そのため質の良い睡眠によって、蠕動運動が正常に起こることと深く関係してきます。

毎日のリズムがきちんと刻まれるようになると、アセチルコリンが副交感神経にしっかり作用し、便秘完全へとつがなるわけです。

蠕動運動を促す食べ物のご紹介

便秘を改善するためには、蠕動運動を促す食べ物を摂取するようにしたいものです。やはり腸のトラブルは毎日の食事が重要ではないでしょうか。

まず食物繊維はとても重要で、腸を刺激してくれます。食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。

不溶性食物繊維はごぼうやサツマイモの繊維のように、消化されずに腸内を通ってタワシのように腸内の刺激をしながら腸の蠕動運動を促します

また水溶性食物繊維は便秘には抜群の効果があると言われていますが、不溶性食物繊維と違ってまるでゼリーのように水を含むと、プルプルの状態となって腸の中を流れていきます。

溜まっている便のすき間を通ってどんどん流れていきますが、そのときに一緒に溜まっている便もツルッと下に動き出します。

そういう意味では腸の動きを促すのは不溶性食物繊維の方とも言えそうです。しかし頑固な便秘のときには水溶性の食物繊維がおすすめです。

水溶性の食物繊維は海藻、きのこ、ヌルヌル野菜に多くふくまれています。不溶性食物繊維は野菜全般に多く含まれているので、野菜ときのこ、海藻を意識的に多く摂るようにしましょう。

また腸内環境を整えるということでは乳酸菌がおすすめです。

動物性乳酸菌はヨーグルトなどに多く含まれ、植物性乳酸菌は漬け物や味噌や醤油に多く含まれています

どちらもなかなか摂りにくいという人はサプリメントでも簡単に摂れます。また最近はラクトフェリンなども便秘解消に人気があるとのこと。

ラクトフェリンとは母乳の中に多く含まれるもので、牛の生乳から抽出したラクトフェリンサプリもおすすめです。

悪玉菌の大好物でもある鉄分と急速に結合する性質のタンパク質なので、悪玉菌の増殖を抑制することができます。それによって善玉菌が優位となり腸内環境が良くなっていくのです。

しかしラクトフェリンは食品からは摂りにくいので、サプリ摂取ということになります

これらのことから野菜や海藻、きのこをたくさん食べ、ヨーグルトなど乳酸菌を十分摂ることで、腸は期待どおりに動いてくれるのではないでしょうか。

蠕動運動を促す運動のご紹介

腸の蠕動運動がきちんと行われていれば便秘は起こりません。しかし腸の動きが悪い人は、どうしても自力ではなかなか排便がスムーズにいかないもの。

そして運動不足の人は特に蠕動運動が弱くなり便秘になりやすいとも言われています。運動不足は便秘に直結するというのも、蠕動運動との関係が深いからなのです。

そこでまず腹筋を鍛えることが重要になります。どのような運動でも腹筋は使うもの。運動不足は即、腹筋の低下につながるのです。

体の中心にある腹筋はどこを動かすにも必要な筋肉とも言えます。排便は生まれたときから行っていることなので、あまり排便ということに自覚を持っていない人も多いようです。

しかし排便のときに力む力がなければ、なかなか排便が出ません。力むと腹圧が上がっていき、大腸が刺激されて蠕動運動がより強く起こるわけです。

特に年をとって腹筋が弱くなると、力むことができずに便秘になりやすくなってきます。

1度便が詰まってしまうと、どんどん硬くなりその上に次々と便が溜まり、よりひどい便秘になることも。そうなると薬でなんとかしなければならない状態にまでなってしまいます。

また腹筋を鍛えるだけでなく、運動にはストレス解消効果や自律神経を整えるという嬉しい効果もあるのです。

そのため無理のない程度にウオーキングなどをするだけでも、腸内の動きには良い影響を及ぼしてくれます

ストレスも腸の働きを弱めてしまう原因になりますが、便秘自体がストレスになることも。今日も出なかった……という思いがだんだんストレスになることもあるのです。

では腸の蠕動運動のためにはどのような運動がいいのでしょう。簡単にできるものとしてはジョギングやウオーキングがおすすめです。

また水の中での運動は腸により良い刺激を与えてくれるので、水泳や水中エアロビクスなども向いています

他にも家にいて横になり、ゴロゴロと芋虫のように右へ左へと転がるのもお勧めです。これだけでも腸が動き始めてくれます。

最初から急に無理な運動をすると続かないので、まず楽な運動からスタートしていきましょう。

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蠕動運動を促す薬について

便秘薬には刺激性下剤機械性下剤というタイプがありますが、腸の蠕動運動を促す薬を使用しているのが刺激性下剤です。

機械性下剤は腸内の便に水分を含ませ、便の量を増やして排便を促進するものです。

また刺激性下剤の中には大腸に影響を与えるものと小腸に影響を与えるものがあり、特に大腸を刺激する方が多いと言われています。

蠕動運動を促す薬はリスクも大きい代わりに、即効性があり効果も大きいとのこと。まず無理に腸の蠕動運動を起こさせるため、強い痛みに襲われることもあります

また無理に動かさせるため、使用していくにつれて腸の筋肉が伸びてしまい、より蠕動運動ができない腸になってしまうとも言われています

腸の動きが悪いために使用するこのタイプの薬は、長期間使うことは逆に自力で排便ができない体をつくってしまうことにもなるのです。

そしてこのタイプの下剤の長期使用によって大腸メラノーシスになるリスクも高くなります。

下剤の成分に含まれているアントラキノンによって大腸を黒くしていき、そこにポリープができるリスクも高まるのです。また大腸癌のリスクも高くなると言われています。

つまりどうしても便秘でつらいときに使用しても、ずっと使うものではありません。ついつい使ってしまい、気付かないうちにやめられなくなるということにも。

そこで便秘薬を使わないために食物繊維の多いものを摂取するなど、食生活を見直しましょう

また運動不足はないですか?適度な運動も是非続けて行うようにしたいものです。

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便秘薬が効かないようになる

便秘薬を使いすぎると効かなくなるということをご存じでしょうか。最近では便秘薬を使用してダイエットをするなんてことまで行われています。

便秘薬を使ったら今までの便秘がうそのように解消します。それに味をしめて、数日に1回は便秘薬でスッキリ出すことが習慣になっている人もいます。

便秘薬を飲み続けると、どんどん便秘解消効果がなくなり効かない状態になっていきます

そうなると、ますます強い種類の便秘薬を求めるようになりますが、どうして効かなくなるかを知ったら恐ろしくなるはずです。

便秘薬は腸のぜん動運動を刺激したり水分を増やしたり、いろいろなタイプのものがありますがどれも下剤には変わらないのです。

度重なる無理やり行う下痢促進のために、腸が伸び切ってしまうというイメージが一番近いのではないでしょうか。

自力で伸びたり縮んだりしながら便を排出すすように下に流していく機能がまったく効かなくなってしまうのです。

本来の内臓の動きがまったく機能しなくなってしまうことなのです。そうなると人間の一番大切な吸収と排出の、排出の部分が自力でできなくなってしまうわけです。

一生薬に頼るほど安全な薬は今のところありません。どれも副作用があり、それさえも軽いものは効かなくなっていきます。

副作用のことを考えて漢方の便秘薬を飲んでる人もいますが、成分はまったく同じです。

漢方というと緩やかな効き目と安全性をイメージしますが、人間が口にしたら死んでしまう毒性のあるものも植物にはあるのです。

漢方でも副作用はとても強く、長期使用をすれば大腸癌になる危険さえあるのです。漢方でも下剤ではなく、体質を改善するためのものなら危険はありません。

しかし、それらはもちろん即効の便秘解消力もありません。体質を改善することはとても重要なことで、毎日の食事や運動、睡眠などの習慣的なことも重要となります。

便秘薬を使うのは、本当にどうしようもなく苦しいときなどだけにしましょう。そして便秘薬を使った場合は、より便秘予防に力を入れるという考え方を持つようにしたいものです。

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便秘解消に絶対排便力はいかが?

便秘解消法の1つに絶対排便力という方法があります。最近多くの人が注目しているとも言われていますが、エネマシリンジというポンプつきのホースなどを購入する必要があります。

これは鼻を水で洗うときにも使うもので定価は1680円です。あとはお湯があれば簡単にできます。特に直腸付近の直腸性便秘に効果が高いと言われています

使用するお湯は、水道水を一度煮沸して、それを体温程度の36度ぐらいに冷やしたものを使います

1回に約100㏄ぐらいからスタートしましょう。慣れるまでは少なめで行う方がおすすめです。

お湯を肛門から入れたら少し腰をひねったり軽く体を動かします。そのうち便意が感じられるのでトイレに行くというものです。もちろんお湯しか出ないときもありますが、それでも大丈夫です。

これを1日に何回か繰り返すと、だんだん便意を感じるようになり便が出るようになります排便力というのは排便する力ということで、まず便意を感じられる体になるようにしていきます

ちなみに慣れてきたら1回200㏄のお湯で行うといいそうです。慣れると約15分でできる腸内洗浄法です。有名な方法ではコーヒーエネマという方法があります。

やり方は同じですが、お湯ではなくコーヒーを使います。コーヒーを点滴のように上からつるして腸に入れていきます。大体500㏄程度入れるのでちょっと時間がかかります。

この方法の目的は溜まった便を出すという、完全に浣腸的な目的があります。それと比べて絶対排便力は排便する力を付けるのが目的です。

もちろん浣腸的な効果もありますが、やはり基本は排便力を付けるとなのです。

効果には肌荒れ解消や食欲不振改善があります。また嘔吐解消、ストレス解消、肩こり改善、ガスの張り改善、怠さやむくみの改善などもあります。

そして何と言っても便秘が解消されることで、便の毒素が逆流しなくて済むので、健康にも美容にも良い影響がたくさんあるのもうれしいことではないでしょうか。

出ないなら、病院の便秘外来に

専門外来というのは特定の臓器の病気、疾患に対してその専門医が診てくれる専門の外来です。

便秘も一般内科より専門医の方が新しい薬の情報なども入りやすく研究や勉強もしているので、気になるときにはおすすめです。

大規模、中規模病院には便秘外来という診察日があるところが多くなっています。医師も便秘の人ばかり大勢のタイプを診ているので、その経験も素晴しいのではないでしょうか。

もし自宅や仕事場から行きやすいところに、便秘外来のある病院があれば一度行ってみるのもおすすめです。

自分に合った薬などを出してもらうこともできます。また、生活などの上での注意なども一般外来よりきちんと丁寧に教えてくれるはずです

便秘には弛緩性便秘や痙攣性便秘や直接性便秘などに分けられます。しかし実際にはもっといろいろな原因が人それぞれにはあり、いろいろな原因が重複して起こってきます

そのため簡単に「これが原因だ」「これが改善法だ」とは言い切れないのです。だからこそ専門医に相談をすることは、今後の改善のためにも大切なことではないでしょうか。

もちろん医師でも薬を試してみて、その様子でまた変えてみるということを繰り返す場合もあります。そしてそうやっていきながらでもプロの見立てで便秘の原因を探っていくことが大切なのです。

今、いろいろな病院の人気の便秘外来や便秘専門医などがネットなどでもたくさん出ているようです。

しかし、人気のあるところでは何カ月待ちなんていうこともあります。専門医の来ている専門外来があれば近くの病院でもしっかり診断してくれるのではないでしょうか。

有名な病院に行けば、有名な先生に診てもらえば便秘は解消するというものではありません。

しっかりとした専門の知識と、最終的にはやっぱり毎日の生活リズム、食事習慣などの改善など自分できちんと考えることが重要になるのではないでしょうか。

 

 

 

 

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